総括班

ホーム > 総括班 > 総括班 過去の年次報告書

総括班 過去の年次報告書

24年度の年次報告書

24年度の研究実施計画

  1. 各計画班内ならびに班間における異分野融合を効果的に推進するために、主として若手の連携研究者・大学院生を対象にした連携研究課題の募集と支援を行う。総括班に計上した消耗品費を当てる。
  2. 「バイオミメティクス・データベース」作成の進捗を勘案しつつ、ポータルサイトの運用計画を立てるとともに、データベースの中から計画班の研究を補完する研究課題を抽出し、公募研究の課題設定を行う。
  3. 「生物と工学の融合」を主題とする企業研究者のリカレントと大学院・学部学生へのチュートリアルを兼ねた講習会を開催し、教科書編集の指針を得る。
  4. 総括班内に産官学連携委員会を設置し、とりわけ、バイオミメティクス国際標準化の国内審議・認証機関である高分子学会や関連の学協会との密な連携のもとに、海外の研究開発動向を収集分析する。そのために、10月にドイツで開催される国際標準化の会議に出席する。
  5. 12月に領域スタートアップとしての国際会議および全体会議を開催する。また、年度内に、課題を絞った分科会を開催する。
  6. 本領域の研究成果や国内外の研究動向を発信するホームページを設置するとともに、データベースのポータルサイトとしての試験運用を開始する。
  7. 博物館が有する生物資源を効率的にデータベース化するため、関連の学協会との連携を図りながら、データベースの統合化に向けた博物館ネットワーク形成の検討を始める。具体的には、高分子学会、昆虫学会などにおいて、研究会シンポジウム等を企画する。
  8. 博物館機能を利用して、市民講座や定期刊行物等による市民向け情報発信を図り、我が国の科学・技術を文化として育むことに資するとともに、次世代人材育成に寄与する。

24年度の実績報告概要

本領域は、異分野連携によって、「生物多様性」に学び「人間の叡智」を組み合わせた新しい学術領域としての「生物規範工学」を体系化し、「バイオミメティクス・データベース」を構築するとともに、生物学と工学に通じた人材を育成する。初年度は以下の成果を達成した。
(1)班間連携促進と若手支援:班間における異分野融合を効果的に推進するために、A01班とB01-2班の魚類サンプル収集のためのフィールドワークや、B01-3班とB01-4の共同研究課題を実施するクロスボーダー・ポスドクの選考、などを支援した。
(2)次世代育成と教科書編集:博物館機能を利用した情報発信機能を有効に利用して、北海道大学総合博物館において「バイオミメティクス市民セミナー」の定期開催と「自然に学ぶネイチャー・テクノロジーとライフスタイル展」を恊催し、日本科学未来館において 「生物模倣技術がもたらす技術革新と博物館の役割」の講演会を開催した。産業技術総合研究所ナノテクノロジー戦略室が発行するPEN News Letterに「生物規範工学」を連載し教科書編成の準備を行った。
(3)国際標準化:高分子学会バイオミメティクス研究会に設置されたバイオミメティクス国際標準化国内審議委員会と連携し、ベルリンで開催されたBiomimetics ISO TC266に出席するとともに、A01班、C01班ならびに総括班産学連携Gからなる作業Gを組織し、多様なデータベースを知識基盤として活用化するための国際標準化提案を行った。
(4)産学連携促進と国際会議開催:日本化学会第93春季年会においてアドバンスト・テクノロジー・プログラム「自己組織化技術、融合マテリアルが支えるバイオミメティクス研究の最前線」を企画開催。高分子学会バイオミメティクス研究会を共催するとともに、国際シンポジウムを共同開催した。

25年度の年次報告書

25年度の研究実施計画

(1)計画研究班間における異分野融合を効果的に推進するために、若手の研究者(クロスボーダー・ポスドク)を対象にした連携研究課題の支援を行う。総括班に計上した消耗品費を当てる。

(2)「バイオミメティクス・データベース」作成の進捗を勘案しつつ、ポータルサイトの運用計画を立てるとともに、データベースの中から計画班の研究を補完する研究課題を抽出し、計画研究、公募研究への課題提案の検討を始める。

(3)「生物と工学の融合」を主題とする大学院・学部学生への講義や、企業研究者へのリカレントを通じて教科書編集の指針を得る。

(4)総括班内に設置した産官学連携委員会を強化し、とりわけ、バイオミメティクス国際標準化の国内審議・認証機関である高分子学会や関連の学協会、産業界との密な連携のもとに、海外の研究開発動向を収集分析するとともに、バイオミメティクス知的基盤構築の標準化提案の実現に向けた活動を行なう。具体的には、5月にパリで開催される国際標準化の会議に出席するとともに、ヨーロッパ主要メンバー国の協力を得る。

(5)公募班のスタートアップと計画班との連携を深めるために、国際会議および全体会議を開催する。また、課題を絞った分科会を計画班とともに共同開催する。

(6)本領域の研究成果や国内外の研究動向を発信するホームページを充実するとともに、データベースのポータルサイトとしての試験運用を開始する。

(7)昨年度に引き続き、高分子学会、応用動物昆虫学会などにおいて、研究会シンポジウム等を企画する。博物館や研究機関が有する生物資源を効率的にデータベース化するため、関連の学協会との連携を図りながら、データベースの統合化に向けた博物館・研究機関ネットワーク形成を継続して行う。

(8)博物館機能を利用して、市民講座や定期刊行物等による市民向け情報発信を図り、サイエンスコミュニケーションの観点から我が国の科学・技術を文化として育むことに資する。総合的な視点に基づく教科書の編集作成を企画し、次世代人材育成に寄与する。

25年度の実績報告概要

本領域は、生物学・工学・環境科学の異分野連携によって、「生物多様性」に学び「人間の叡智」を組み合わせた新しい学術領域としての「生物規範工学」を体系化し、技術革新と新産業育成のプラットフォームとなる「バイオミメティクス・データベース」を構築するとともに、生物学と工学に通じた人材を育成することを目的としている。25年度は、以下の成果を達成した。

(1)異分野連携: A01、B01班の魚類サンプル収集フィールドワークを継続的に支援した。高分子学会、応用動物昆虫学会、エアロアクアバイオメカニズム学会、日本油学会等との共催講演会を開催した。

(2)若手育成:計画研究班における異分野融合を推進するために、クロスボーダー・ポスドクを採用、若手研究者育成と班間連携を支援した。

(3)国際標準化:ISO TC266 Biomimetics においてバイオミメティクス知的基盤構築の標準化提案をし、WG4の幹事国となった。

(4)国際会議:Joint international symposium on “ISNIT 2014” and “Engineering Neo-biomimetics V”を日韓共同開催した。

(5)産学連携:日本化学会ATPセッションで“連携が支えるバイオミメティクス”を企画。バイオミメティクス・データベースのプラットフォーム機能を含む推進協議会構想を提示。

(6)国際連携:フランスのCEEBIOS(Centre Européen d’Excellence en Biomimétisme de Senlis)、滋賀県、アスクネイチャージャパンとの連携を始めた。

(7)アウトリーチ活動:北大博物館における市民セミナーの定期開催、科学技術館における特別企画展 「4億年、昆虫との手紙展。 バイオミメティクス~いきものに学ぶイノベーション~」を共催した。

26年度の年次報告書

26年度の研究実施計画

(1)情報発信量の増大に対応すべく、領域のホームページの充実を行い、迅速性、集約性を高める。総括班に計上した管理・人件費を当てる。

(2)計画研究班間における異分野融合を効果的に推進するために、これまでに蓄積した「バイオミメティクス・データベース」に基づく画像検討会を定期的に開催し、計画班の研究を補完する研究課題や新規課題を抽出する。

(3)生きた状態で高解像度電子顕微鏡観察を可能とする「ナノスーツ法」(バイオミメティック・バイオフィルム)の普及を図るとともに、「バイオミメティクス・データベース」への画像データ集積を行う。

(4)総括班内に設置した産官学連携委員会を強化する。バイオミメティクス国際標準化の国内審議機関である高分子学会や顕微鏡学会、応用動物昆虫学会など、関連の学協会、産業界との密な連携のもとに、異分野連携、産学連携に関する定期的な情報発信を行う。

(5)海外の研究開発動向を収集分析するとともに、国際連携の可能性をはかる。具体的には、6月にフランスのCEEBIOS(Centre Europen d’Excellence en Biomimtisme de Senlis)を訪問し連携にむけた会議を開催する。

(6)10月にベルギーで開催される国際標準化の会議に出席するとともに、ヨーロッパ主要メンバー国の協力を得ながら、バイオミメティクス知的基盤構築の標準化提案の実現に向けた活動を行なう。

(7)公募班と計画班との連携を深めるために、国際会議および全体会議を開催する。

(8)「生物と工学の融合」を主題とする大学院・学部学生への講義や、企業研究者へのリカレントを通じて教科書編集を行う。

(9)博物館機能を利用して、市民講座や定期刊行物等による市民向け情報発信を図り、サイエンスコミュニケーションの観点から我が国の科学・技術を文化として育むことに資する。総合的な視点に基づく啓蒙書、参考書、ハンドブック等の編集作成を企画し、普及ならびに次世代人材育成に寄与する。

総括班実施グループ、産学連携グループ、評価グループに参画する連携研究者をHP記載する。今年度は、産学連携グループにトヨタ中研、住友化学、から新規参画する。

26年度の実績報告概要

本領域は、生物学・工学・環境科学の異分野連携によって、「生物多様性」に学び「人間の叡智」を組み合わせた新しい学術領域としての「生物規範工学」を体系化し、技術革新と新産業育成のプラットフォームとなる「バイオミメティクス・データベース」を構築するとともに、生物学と工学に通じた人材を育成することを目的としている。26年度は以下の成果を達成した。

(1)A01班で蓄積した「バイオミメティクス・データベース」に基づく画像検討会を開催し研究班間における新規課題の抽出を行った。

(2)千歳科学技術大学ナノテクノロジープラットフォームと連携し、生きた状態で高解像度電子顕微鏡観察を可能とする「ナノスーツ法」(バイオミメティック・バイオフィルム)の普及を図った。

(3)総括班内に設置した産官学連携委員会を強化するために、バイオミメティクス推進協議会を設立した。

(4)6月にフランスのCEEBIOSを訪問して国際共同研究ならびに博物館連携にむけた会議を開催し、定例化することとした。

(5)10月にベルギーで開催された国際標準化(ISO TC 266 Biomimetics)の国際委員会に出席し、我が国から提案したバイオミメティクス知的基盤構築の標準化に向けた報告を行うとともに、次回の国際委員会を京都で開催することとした。

(6)異分野連携を深めるために、班間連携で「昆虫の飛翔に関するワークショップ北海道版」を企画した。高分子学会、日本化学会、動物学会、応用動物昆虫学会等においてバイオミメティクスの特別セッションを開催した。

(7)大学院・学部学生への講義や企業研究者へのリカレントを目的として、教科書編集委員会を設置しSpringer社との出版企画を始めることとした。

(8)アウトリーチ活動として北海道大学綜合博物館においてバイオミメティクス市民セミナーを定期開催した。

27年度の年次報告書

27年度の研究実施計画

総括班は単なる連絡調整組織ではなく、班間連携の促進、女性・若手研究者支援、次世代研究者育成と教科書編集、産学連携の促進、国際会議等による研究成果の発信、データベースの運営、博物館機能を利用した情報発信等を行う。またバイオミメティクス国際標準化国内審議委員会、バイオミメティクス推進協議会との積極的な連携を図る。中間評価の結果を踏まえ、総括班のリーダーシップのもと班間連携・異分野連携ならびにアウトリーチ活動を更に促進する。
(1)研究班間における異分野融合を効果的に推進するために、これまでに蓄積した「バイオミメティクス・データベース」に基づく“画像検討会”を定期的に開催し、計画班・公募班の研究を補完強化するとともに、生物学へのフィードバックを図る。さらに将来的な産学連携を視野に入れ、「バイオミメティクス・データベース」ならびに“画像検討会”の運用拠点化に向けてバイオミメティクス推進協議会等との連携を図る。
(2)「サブセルラー・サイズ構造」の真の描像と機能発現機構解明を目的とし、“ナノスーツ法”の普及をはかる。“ナノスーツ法”とは領域代表者とB01-2班の研究代表者が、戦略的創造研究推進事業(CREST)で見出した“生きた状態で生物の高解像度SEM観察”を可能とする技術であり、生物が分泌する保護膜を模倣したbiomimetic biofilmを利用する方法である。本手法を利用することでこれまで高解像度SEM観察ができなかった魚類や植物など湿潤状態の試料や、生きた状態で機能を発現している表面微細構造の“その場観察”が可能となる。“ナノスーツ法”ではbiomimetic biofilmによる生体試料の前処理や専用装置が必要であり、“ナノスーツ法”普及とその実施拠点形成に向けて、ナノテク支援プラットフォームやバイオミメティクス推進協議会等の関係拠点・組織との連携を図る。
(3)国際標準化については国内審議委員会との連携のもと、10月に京都で第5回国際委員会を日本で開催する予定である。
(4)高分子学会、日本化学会、日本顕微鏡学会、日本応用動物昆虫学会等の諸学会との共催講演会、研究会を継続的に開催し積極的に異分野連携を図る。
(5)定期開催している国際シンポジウムの他に、バイオミメティクスに関するアジア会議を開催する。
(6)教科書編集委員会において学部向け教科書ならびに啓蒙書を編集する。

27年度の実績報告概要

本領域は、生物学・工学・環境科学の異分野連携によって、「生物多様性」に学び「人間の叡智」を組み合わせた新しい学術領域としての「生物規範工学」を体系化し、技術革新と新産業育成のプラットフォームとなる「バイオミメティクス・データベース」を構築するとともに、生物学と工学に通じた人材を育成することを目的としている。27年度は以下の成果を達成した。
(1)「バイオミメティクス・データベース」に基づく画像検討会を定例化し、生物規範工学オントロジーの活用をも含め、バイオミメティクス推進協議会、ナノテクノロジービジネス推進協議会と産学連携に向けた連携を図った。
(2)ナノテクノロジープラットフォーム等と連携し、biomimetic biofilmであるナノスーツ法を利用して、魚類や植物など湿潤状態の試料や、生きた状態での表面微細構造観察を行った。
(3)国際標準化ISO TC266 Biomimeticsの国内審議委員会と連携して、第5回国際委員会を10月に京都で開催するとともに、国際会議Engineering Neo-biomimetics VIを開催した。
(4)高分子学会、日本化学会、日本応用動物昆虫学会等との共催講演会、研究会を継続的に開催した。国際ナノテクノロジー展において”バイオミメティクス・ネットワーク・ジャパン”を出展し、メインシアターにおいて一般向け講演会を開催した。
(5)日刊工業新聞社から啓蒙書「トコトンやさしいバイオミメティクスの本」、東海大学出版部から国立科学博物館叢書「生物の形や能力を利用する学問バイオミメティクス」を出版し、Springer社刊アトラスの編集を行った。
(6)アウトリーチ活動として科学技術館『春休み特別展「海!!未来をひらく!海からの贈り物」』を協賛し、国立科学博物館企画展「生き物に学び、くらしに活かす 博物館とバイオミメティクス」の主催企画を行った。

ページの先頭へ戻る